走査トンネル顕微鏡/分光(STM/STS) 装置
Unisoku USM1200, USM1500
量子力学的なトンネル効果を利用して表面の原子構造、局所電子状態、局所電位をマッピングできます。
超高真空(10^-11 torr = 宇宙空間)、低温(~2 K = -271℃)で動作し、面直磁場(8 T)をかけられます。
原子一つ一つを判別することができる究極の顕微鏡であり、また高分解能で電子状態を測定できるため、超伝導の発現が分かります。
1982年に初めて開発され、1986年に開発者のRohrerとBinnigはノーベル物理学賞を受賞しました。
角度分解光電子分光(ARPES)、X線内殻光電子分光装置
ScientaOmicron SES-100, R4000
アインシュタインによって説明された光電効果を利用して物質の電子状態(バンド構造や化学結合状態)を測定できます。
光源としてヘリウムガスを用い(21.22 eV、40.8eV)、超高真空(10^-11 torr = 宇宙空間)、低温(~30 K = -240℃)で動作します。
光子によって真空中に叩きだされた光電子の運動エネルギーと放出角度を同時測定することでエネルギーと波数の分散関係が得られます。
高分解能光電子分光法の開発でSiegbahnは1981年にノーベル物理学賞を受賞しました。
独立駆動型4探針プローバー装置
Unisoku USM-1400
超高真空下で4つのプローブを独立に動かせ、試料表面に接触させることで4端子電気伝導測定ができます。
CCDカメラでの観察により100μmまで針同士を近づけられます。
試料を押さえている部分も活用すれば6つの端子が備わっており、通常の電気抵抗測定のみならず、0.6Tまでの磁場を印加してホール抵抗も測定できるようになっており、世界的に見てもユニークな装置です。
3-4 Kまで冷却可能です。
上記の装置には測定試料を作成するための、基板清浄機構と分子線エピタキシー法による表面・薄膜作成機構がついてます。
作成した試料は反射高速電子回折(RHEED)を使って周期性や平坦性をチェックします。以下に実際のパターンを示します。